2004年7月。
中学生だった俺は、ネットサーフィンをしているとこんな切符を発見した。
土・日きっぷ「大人18000円、中高生9000円、子供3000円」でJR東日本管内の「秋田、岩手、青森」を除く、新幹線・特急含めて全て乗り放題の「土・日きっぷ」というものだ。
金の無いがどこか旅行に行きたい中学生にとって朗報だった。(9000円でも大金だけど)
長野へ
8月2日。
仙台から始発の新幹線で大宮へ向かい、そこで長野新幹線に乗り換えた。
長野新幹線は、全席満席で渋々立って長野へ・・・。
3時間ほどで長野に到着。
初めて長野に来たが思ったより大きな街だな。
松本に向かう為、特急しなのに乗り換える。
列車は篠ノ井駅を過ぎたあたりから住宅街を過ぎて盆地を見下ろすように走行し、かなり景色が良かった。日本三大車窓のひとつらしい。
ちなみにその他は熊本県の肥薩線矢岳越えと北海道の根室本線狩勝峠越えである。
そのあと山岳地帯を走行するので車窓は森とトンネルの繰り返しだった。
列車は森を抜け住宅地が見えてきたら松本に到着。
松本も思ったより大きな街だった。
松本城見学
道に迷いながらもなんとか松本城に到着。
この日はかなり暑くて汗だくだった。
黒くて大きな天守閣だな。
探検してるような気分になっていいな。
急な階段を上り続け天守閣に到着。
天守閣からは、街を見晴らせ、所々そこそこ大きなビルが乱立していて、松本がそこそこ大きな街だという事が分かる。
ちなみに帰りの方が急な階段を見下ろすかたちなので怖かったな。
長野へ戻るため、松本城を後にして駅へ向かう。
長野へ
長野駅で長野行き特急しなのに乗車。
長野へ向けて出発。
ちなみに写真の車両は特急あずさなので悪しからず。
持参していた時刻表でたまたま路線図を見ていると、篠ノ井からしなの鉄道⇒屋代から長野電鉄屋代線⇒須坂から長野電鉄長野線で長野という経路を発見した。
なんか気になったのでその経路で行くため篠ノ井駅でしなの鉄道に乗り換える。
篠ノ井⇒屋代⇒須坂
6分ほどで屋代駅に到着。
一旦改札を抜けて長野電鉄の須坂までの切符を購入。
車内には帰宅途中の高校生3人組と老人の4人しか乗車していなかった。
列車は田園風景が広がる鄙びたローカル線でのんびりと須坂へ向かっていった。
列車は終点須坂駅に到着。
須坂駅は改札を抜けたあたりではかなり古びた駅舎の印象だったが、駅舎を出ると想像以上に大きな駅だった。
駅周辺を散策してみたが大手スーパーと住宅地しかないのですぐに駅に戻った。
今度こそ長野へ
長野電鉄長野線の電車に乗車して長野へ向かった。
何故か反対方面行の列車に乗車してしまった勘違いして慌てて下車。
ここが村山駅だと分かり、実は向かっていた方向は合っていたと判明。
何故、反対方向に乗車したと錯覚を起こしたんだろうか・・・。
列車は田園と住宅地の中を走行し、普通のローカル線といった装いだったが善光寺下駅から地下に潜り、まさか途中から地下鉄になってるとは思わなかった。
車窓から見える駅のホームは古びた感じでつい最近地下化された訳ではないようだ。
長野駅に到着。
そこそこ大きなホームでとても地方のローカル私鉄の駅とは思えなかった。
地上に出て駅周辺を散策してみた。
駅の近くはショッピングやオフィスなどのビルがギュウギュウにひしめき合って、想像より大きな街ということと、何か息苦しさを感じた。
散策するのも疲れたので新幹線ホームへ向かい、帰りの新幹線に乗車した。
実は人生で城というものを上ったのがこの松本城が初めてで、あんなにも迷路みたいになってるとは思わなかったし、なんだか探検してるみたいで面白かった。
あと、松本から長野へ向かう際に乗車した長野電鉄屋代線だが、2013年4月1日に廃線されたようだ。
まさかこれが人生最初で最後の屋代線になろうとは・・・。
長野へ戻る途中、屋代線経由で戻ろうとした判断はナイスだったと思う。
最後に、この旅行の写真は実家に帰省した際に、実家にあった写真をスキャナーで取り込んだものだ。他にも一人旅の写真がある筈なのだが、探してもこれしか発見できなかった。
発見したのは小学校や幼稚園の頃の写真で、この頃は良かった、マジで戻りたい、人生やり直す意味でも・・・という気持ちになり懐かしさと虚しさで同時に胸を締め付けられた。
おわり。